音楽と美食についてとりとめもなく語る部屋

音楽・食事好きな筆者が思うままに、曲やお店を紹介したりなんか語ったりする部屋です。

20世紀最高のピアニスト リヒテル

久しぶりの更新にしてはじめての音楽ネタです!
どうも、わんこです。

激務過ぎてなかなか更新できませんでしたが
ちゃんと生きてました笑。
今日は思わぬ名盤を手に入れたので更新する
モチベーションが出ました!
なので書きます。

今日はタイトルの通り、リヒテルという20世紀
最高の呼び声高いピアニストについてです。

正直な話、自分がサクソフォニストなので、
最初はサックス系の話にしようかとも葛藤しましたが、この感情に身を任せることにしました。

フルネームはスヴァトスラフ・テオフィーロヴィチ・リヒテル(1915-1997)。
独学でピアノを学び、勉強のため入ったモスクワ音楽院では、名教師として名高いネイガウスをして「何も教えることはなかった」と言わしめた、正真正銘の天才です。そして、死の直前まで毎日数時間の練習を辞めなかった努力の人でもあります。
まあ詳細はwikiでも見るか、本を買って読んでください。彼について書かれた著作は数多くあるので色々見てみてください。
彼の精神に触れたいなら「リヒテルは語る」(ちくま学芸文庫?)あたりをアマゾンでポチッとすればよいと思います。

前情報はそこそこに、本日私が手にいれたCDについて書きたいと思います。

知ってる人からすれば、何を今さらと鼻で笑われるような不朽の名盤ですが、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の2曲入りのCDになります。
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チャイコフスキーも華やかでかつ厳か、正に名演と言うにふさわしいですが、本当に聴いて欲しいのはラフマニノフです。

特にラフマニノフについては決定版との呼び声高い1959年ワルシャワフィルとの録音で、これは詳しくは聴いてくださいとしか言いようがありません。

1楽章冒頭、考えにくいほどの遅めで重厚なテンポで始まってから要所要所での奇跡的とも言える絶妙な加減速、ダイナミクス、表現。
詳しく説明しようとすればするほどに言葉は陳腐なものに堕していってしまいますが、とにもかくにも
ここまでロマンティックなラフマニノフは他に類を見ません。
ともすれば自己陶酔に取られかねないほど情感豊かな弾きぶりは、しかし彼の神憑り的なバランス感覚によって表現として成立しています。
録音でありながら全楽章を通して、寸毫たりとて
中弛みはなく、聴き手を飽きさせることがない演奏には、ただひたすら驚嘆と感動するばかりです。
3楽章の終結部まで聴き終わったとき、唸らずにいられませんでした。なぜ彼の存命期に、もっと言えば全盛期に立ち会えなかったのかと。

おそらくライブの素晴らしさは録音の比ではないでしょうが、このような素晴らしい演奏をし得るピアニストは向こう100年は出てきてくれないのではないでしょうか。

余談ですが、彼はあらゆる作曲家の作品を得意としていましたが、私は個人的に彼のドビュッシーの演奏が大好きで、1977年のザルツブルクライブのベルガマスクの美しさには言葉が出ません。
これは別の記事で書くかもしれません…。

ご興味あらば聴いてみてください。
長文、駄文にて失礼しました。
読了ありがとうございます。